2017年チャージバック急増の実態

カード不正利用被害金額統計 最新版
2018年4月10日

クレジットカード不正使用被害金額の推移

 

2017年に入りクレジットカード不正使用被害が急増

クレジットカード不正使用が業界全体で急増しています。

2018年3月30日、一般社団法人日本クレジット協会は平成29年(2017年)第4四半期、10-12月のクレジットカード不正使用被害金額の集計結果を発表しました。

これにより、平成29年(2017年)の年間を通じた被害金額の合計金額集計結果が揃った事となりますが、前年である平成28年(2016年)の被害金額と比較すると、オンライン上での不正利用を示す「番号盗用」による被害金額が2倍近い増加傾向にある事がわかります。

弊社では昨年2017年の上半期の集計結果が判明した段階で、前年対比で2倍に近い被害金額が見受けられるとして予測値を公表していましたが、とりわけ「番号盗用」による被害金額は、残念ながら予測値とほぼ同水準またはそれ以上の被害金額に達してしまいました。

対面決済における不正である「偽造カード」による被害金額は、2017年に一時的に増加傾向にありましたが、2017年下半期の推移を見ると減少傾向にあります。

これは、ようやくICチップ対応(EMV対応)の普及が進み、不正利用を行いにくい環境が整ってきた効果であるためと見られます。

2017年上半期には国内大手の百貨店などが集中的に狙われる被害のニュースが多く散見されましたが、莫大な被害が発生したため、店舗への啓蒙が実施された事や、IC対応が徐々に進んでいる事の効果のためか、縮小傾向にあります。

四半期ごとのクレジットカード不正使用 被害金額推移

 

2017年における被害の急増

上のグラフは直近4年間のクレジットカード被害金額の集計データをもとに、四半期ごとの被害金額を可視化したものです。

この統計では「その他不正」という被害の統計も分別して作成しています。具体的にはクレジットカードによるキャッシングにおける不正や、クレジットカード作成時に身分を偽り会員登録し不正利用を行う、といった手口による被害が含まれます。

注記:2014年以前の統計では、番号盗用による被害金額の突出が認められなかったためか、「番号盗用」と「その他不正」による被害金額が合算された数値として公表されていたため、弊社作成の他のグラフではこの二つの数値は合算値で集計しています

弊社にお問合せを頂く会社様とのお話においても、以前と比較し2017年に入ってからは個社における被害の金額が多くなっている、という感覚値がありましたが、やはり2017年から業界全体の動向としても被害金額が大幅に増加しているという事実が認められます。

 

潜在的には倍以上の被害規模が見込まれる

ここまで、クレジットカード不正利用による被害金額の統計を見てきましたが、これらの被害金額は日本国内のカード会社へのヒアリングによって集計された数値です。

従って、国内の全てのカード会社を網羅しているわけではない事、海外で発行されたクレジットカードによる被害が含まれていない事を忘れてはいけません。

今回、日本クレジット協会から公表された被害金額約236億円という数値以外に、これと同等、もしくはそれ以上の被害が潜在的に発生してしまっている、という事が予見されます。