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カード不正利用に大学生が関与?昨今ではSNSで高額バイトの募集も(後編)

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最終更新日

学生寮が指定されたECサイト受注

前編では、あるECサイトにおいて学生寮が配送先として指定され、しばらくしてカード会社から第三者の不正利用であるとしてチャージバックとなった経緯までをお伝えしました。

本人からの連絡は無く、その後の調査の過程で、注文者が実在する人物である可能性が浮上した所までが前回のお話です。

前編はこちら

学生寮への相談

ECサイト担当者さんは、今度は注文者宛ではなく、この学生寮に相談として連絡を取ってみました。

注文者氏名と同じ名前のその人物は、確かにその学生寮に住んでいるとのことですが、その時は不在ということだったため折り返し連絡をもらえるように伝言をお願いしました。

しかし、数日待っても一切連絡はありません。

改めて学生寮の方に連絡をしてみると、前回会話した夜にすぐ本人に電話するように伝えては頂いたそうですが、その本人からの連絡はないことを伝えました。

驚くことに、その学生寮の方が言うには、大量の荷物がその人物宛に何度も届いたようであり、他にも、コンビニ払いの督促状が何通も届いており、心配になりその人物の家族にもご相談するほどだったそうです。

これらの状況から、注文者自身は実在する人物であるものの、悪意の有無は定かではありませんが、ECサイトでの注文や未払いを繰り返し行っていることが明らかになりました。

カード会社への再度の問合せ

ECサイト担当者さんは、こうした状況を疑問に思い、家族や友達のクレジットカードを借りた、または勝手に利用してしまったなどにより、利用されたカードの所有者が忘れている、認識していないだけではないかと決済代行会社に問い合わせました。

しかし、決済代行会社からの回答は、「カード会社の判断なので発送しないでください」という返答のみで、改めての調査などを行ってもらえるまでには至りません。

大学生がカードの不正利用?

「簡単で誰でもできる、高額アルバイト募集」

この様なフレーズで、SNSなどで募集をかけ、クレジットカードの不正利用をはじめとする特殊詐欺の一部を、時間に余裕のある大学生に関わらせる手口が増えているようにも聞きます。

あくまで推測の話ではありますが、 アルバイト感覚でこの大学生がクレジットカードの不正利用によってECサイトの商品をだまし取っているとしたら、悪意が無かったとしても立派な犯罪行為になります。

もしこの事実が明るみになれば、成人しているこの大学生は犯罪に加担したとして、就職活動への影響などその将来を棒に振ることになります。

また、体育会に所属している人物が今回のような犯罪に関与しているとなると、その体育会の活動に対する処分は免れません。

高みを目指しトレーニングを重ねるチームメイト、先輩後輩や体育会に関わるスタッフの将来も奪ってしまうことになるのです。仮に、チームメイトが将来オリンピックでの活躍などを期待されていたとしても。

この様に、クレジットカードの不正利用と聞くと、ハッカーや犯罪集団によるものとイメージする方もいるかもしれませんが、現実はイタズラの延長とも言えるようなレベルで、大衆化してしまっています。

チャージバックとなるカード決済取引の金額も、数十万円といった不正ではなく、数万円・数千円の不正が多数発生するようになってきています。

煮え切らない結末

このECサイト担当者は、自社のサイトでのクレジットカード不正利用を野放しにせず、継続的に注文時の連絡先や配送先であるその学生寮に対し、事実確認のためのコンタクトを継続的に続けました。

するとある日、突如3万円ほどの振込入金があったとして経理担当からECサイト担当の方へ連絡が入りました。振込人を調べると、今回の取引の注文者氏名であることがわかりました。

背景はわかりませんが、この人物から支払いがあった様子です。

しかし、この人物からのメールや電話での連絡はその後一切ありません。カード会社における取引のステータスも、「第三者の不正利用、それに伴う取消売上」のままです。

当社アクルは、ECサイトの運営に携わる現場の担当者が、不正に頭を抱え、時間を浪費することの無いセキュアな決済環境の構築を目指しています。

クレジットカードの不正利用との戦いはこれからも続きます。


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