クレジットカード不正の舞台は低単価・広範囲に
過去からチャージバックに関する情報収集を行っていますが、改めてここ数年での推移を整理しました。
過去数年来の間、チャージバックは継続的に発生していましたが、一部の換金性の高い宝飾・家電・航空券・高級ブランドアパレルでの被害がほとんどでした。
2015年初頭からは被害に遭う商品単価が下がり、5万円から10万円の金額帯におけるチャージバックが増加しました。この頃から、転送サービス事業者を悪用した不正購入、海外で人気の商品が集中的に狙われる(日本メーカーのベビー用品、メイド・イン・ジャパンのコスメ等)という事例が急増しました。
2016年後半から2017年においては、1万円を下回る低単価の商材での被害が目立つ様になってきました。高単価の宝飾品や家電における被害も減少はしたものの、依然被害は発生しています。
他にも、ここ数年で見受けられる傾向としては、
- クレジットカードではなくID決済等での被害が増加
- 大手ECサイトから中小規模ECサイトへの流入
- 複数の人間が同時に不正購入するなどの組織化
などが経年とともに見られる大きな変化です。
不正購入のターゲットの裾野が広がってしまっており、経産省やカード会社、決済代行会社が不正防止に向けた取り組みを進める一方で、他項に掲載した被害金額推移の通り被害は増加傾向にあります。
*アクル独自調査による