台湾におけるカード不正利用・チャージバック事情
今回は、お隣の国台湾のカード不正と対策事情についてレポートします。対面取引(偽造カードなど)における不正が減少傾向にある一方、CNP(Card Not Present)いわゆる非対面での不正は増加傾向にあります
上段のグラフはクレジットカードの非対面における被害金額の推移ですが、2014年度から、急激に増加しているのがわかります。この流れは、実はグローバルおよび日本も全く同じ増加傾向です。
カード不正自体が、より組織的な犯罪に移行しているのもその理由の一つに挙げられます。
台湾における決済事情とは
台湾でのチャージバック被害も昨今増加はしているとはいえ、独自に不正検知導入などの対策を行っている加盟店はまだ多くはありません。
理由としては、カード決済を提供している銀行や決済代行会社にて独自の不正検知システムを自社内に備えており、事前にリスク回避されているといった部分や、またチャージバックが多い加盟店の場合、カード契約を一方的にストップさせられるケースも多々あり、恒常的に被害にあっている加盟店が顕在化していないといった理由もあります。そういった先に対しては、加盟店契約もそれなりの対策条件がないと契約できないケースも多々あります。
また台湾人は共働きで、且つ基本外食が多いということもあり、家を空けている人が多いのが特徴です。それ故、コンビニ受取などの決済が、他国に比して多いといった特徴があります。台湾はコンビニ大国と言われていますが、コンビニを活用した決済手段の比率も多いため、カード不正についてそれほど目立たないといったこともあるかもしれません。