最初にやるべきは「施策」ではなく「現状把握」
カード決済の問い合わせや、途中離脱が増えた──
そう感じたとき、「ECにおけるセキュリティが強すぎる」と判断して
不正対策を緩和をすることはお勧めできません。
重要なのはまず、
「何が起きているのか」を数字で正確に把握することです。
それらを引き起こしているのが本当に不正対策や3Dセキュアによるものなのか、
実は不正アタックに遭っているのか、決済承認率が下がっているのか、
顧客操作内容に起因するものなのかなど、原因によって取るべきアプローチは異なります。
そうした現状を把握するために、決済データの可視化が欠かせません。
3Dセキュア運用で最低限押さえたい決済KPI
ここでは、3Dセキュア必須化後の施策判断に直結するKPIだけに絞って紹介します。
決済(オーソリ)承認率
決済が試行されたうち、実際に承認された割合。
3Dセキュア導入後はイシュア判断の影響で変動しやすく、最も注視すべき指標の一つ。
3Dセキュア認証成功率
3Dセキュアによる認証実施後に、顧客が正常に認証を完了した割合。
チャレンジ認証率(フリクション率)
3Dセキュア実施時に、ワンタイムパスワード入力画面など本人認証を求められた割合。
顧客体験への影響を測る重要なKPIで、承認率だけを見ていると見落とされがちです。
決済・3Dセキュアの失敗理由
どういった理由で決済処理や3Dセキュアが失敗したのかなどエラー詳細。
「顧客がなぜ離脱したのか」を把握するために欠かせません。
ポイントは、これらを単体で見るのではなく、組み合わせて見ることです。
KPIから見えてくる、3Dセキュア必須化後の課題
実際のデータを分析すると、次のようなケースが多く見られます。
- 決済承認率が下がり、離脱率が上昇している。
- 顧客の入力情報エラーによる離脱が増えている。
- 裏で不正が多発している。
- 特定のイシュアだけ承認率が極端に低下している。
これらは一概に「3Dセキュアが悪い」のではなく、
現状に合った運用や対策ができていないことが原因です。
決済データで現状を把握、売上と不正対策を両立させる
基本となる流れはシンプルです。
- 決済・3Dセキュア関連KPIを取得し、現状を把握
- 離脱や承認率低下が起きているポイントを特定
- 原因に応じた施策を検討・実施
- 再度データで効果を検証
重要なのは、「不正対策を緩和する」ことではありません。
顧客の離脱原因や、UXを阻害する箇所を特定し、売上につなげる改善施策を、
数字をもとに判断することです。

ただし、ここに大きな壁があります
ここまで読んで、「やるべきことは分かるが、大変そう」と感じた方も多いのではないでしょうか。
- 決済・3DセキュアのKPIを網羅的に取得
- エラー理由を整理・分類
- イシュアごとの承認率を分析
- 原因ごとの適切な施策実施
- 日々の変化を追い続ける
これらを自社だけで行うには、相当な工数と専門知識が必要です。
決済データの可視化と改善は、プロに任せるという選択
当社では、各種指標をダッシュボード上で分かりやすく可視化しています。
- 決済・3Dセキュアの承認率
- エラー理由の内訳
- イシュア別の承認率

「承認率が下がっている」だけではなく、
「どこで」「なぜ下がっているのか」が一目で分かる状態をつくることが可能です。
さらに、不正対策はもちろん、
- 入力不備によるエラー離脱対策
- 不正対策による承認率の向上
- 通過しやすい3Dセキュアシステムの提供
など、現状把握から改善までを一気通貫で支援しています。
まとめ
3Dセキュア必須化後のEC運営で成果を出すために必要なのは、
そのECサイトにおける決済データに基づいた判断です。
ただし、そのためのKPI取得・分析・運用をすべて自社で抱える必要はありません。
不正対策と売上向上を両立するために、「任せるべきところは任せる」という選択も一つの戦略です。
3Dセキュア必須化を“負担”で終わらせるか、“競争力”に変えられるか。
その分かれ道は、決済データの活用にあります。