店の名前にも見覚えがないし、売上日の前後にどこかでものを買った記憶もない●●●商店をググってみると、化粧品など日用品販売のウェブサイトのようだがこの店で買った記憶はない。
そんな感じで使った覚えがないカード会社からの請求(カードが不正利用された場合)への対処は一体どうするべきでしょう?
クレジットカードが知らない間に不正利用されてしまった場合、このようにカードの利用明細に見覚えのない店からの請求が印字されます。
記憶をたどっても思い出せない。ここの店で買ってないという場合は、迷わずにまずカード会社へ電話しましょう。
たまに会社名とお店の名前が異なるケース(自分の記憶と結びつかない場合)がありますのでそこは注意してください。
カード会社の連絡先は、明細書かクレジットカードの裏面に記載されています。
カード会社へ連絡するとたいていのカード会社は自動音声案内に沿ってという声が流れますが、オペレーターへ繋ぐを選択してください。時間によってはオペレーターに繋がらない場合もありますので注意が必要です。
オペーレーターに繋がれば、「●月●日の●●●商店での37,800円については買った覚えがない」と伝えましょう。要件はそれだけで大丈夫です。
ここで、カード会社によってオペレーターの対応が異なりますので注意が必要です。
オペレータの対応は、概ね以下の2つに分かれます。
- 調査しますので暫くお待ちください。
- こちらのお店へご自分で連絡してください。
大体のケースは①ですが、たまに②(自分で連絡して)を言ってくる場合があります。
②をいわれ、そのまま自分で店に連絡をとったりすると面倒なことになりますので断固として、店の連絡先が分からないので難しいと伝え、カード会社側で調査をしてくださいと言い切りましょう。
どんな面倒なことが起こるかというと・・・
自ら店に連絡すると
- ●月●日に37,800円の請求がカード会社の明細に載っているが買った覚えがないと店に伝える
- 住所、氏名、電話番号、メールアドレスなどを聞かれる
- 店側で検索するが出てこないため、購入の履歴はありません、本当にうちの店からの請求ですか?と聞かれ、印字された店名からはそのようだがと伝える
- 店の担当者からは調べようがないのでカード会社へ連絡してくださいと言われる
- またカード会社へ連絡する、顛末を説明し、①調査しますのでしばらくお待ちくださいとなる
ひどい場合、店に掛け合って売り上げを取り消してもらってくださいと言うカード会社もあるらしいですが、店側では当該売上を見つけられないため、取り消しができず、堂々巡りで時間だけが過ぎて行ってしまいます。
オペレーターもパートさんだったりすることもあるので、その辺は理解をしていないのでしょう。
とにかく、カード会社で調査をしてもらう。
そうでないとこの話は前に進みません。
カード会社ではどのような調査をするかと言うと・・・
- まず、該当のカード番号、売上日、金額から取引を特定し、どの店(もしくはどのカード会社を通じて)で使われたものかを調査します。
- そして、お店(もしくはカード会社)へ、該当取引の購入情報の連絡依頼を行います。
- お店は、取引情報より、氏名、住所、電話番号、購入商品などの情報をカード会社へ返します。
カード会社は購入者の情報と、カードホルダー本人の情報を照らし合わせ、不正利用かどうか判断をするのです。
ここで晴れて不正利用だと判断されたら、お金の引き落としはされません。
もしくは既に口座から引き落としされているような場合は、後ほどカード会社より返金されます(大体のケースは翌月の支払い分と相殺されます)
ただし、一部返金に関して例外があります。
取引日より半年以上経過したものについてはカード会社によっては返金されない場合がありますので注意してください。
毎月の明細は金額の大小に関わらず全て目を通しておく必要があります。
さて無事に返金されたら一安心ではありますが、これで終わりではありません。
カード会社はこれ以上の不正を起こさないように不正されたカードを止め、新たなカードを発行します。
新しいカードを受け取ったら、サインをした後に、よく買うお店(例えばAmazon)の登録しているクレジットカードを新しいものへ変更する必要があります。
もちろん購入のタイミングで変更するでもいいです。
公共料金(電気、ガス、携帯、水道など)など、毎月定期的に支払っているものについては、カード会社より新しいカード番号の連絡が大抵の加盟店には入りますので、特段何かをする必要はありません。
但し店によっては新しいカードを登録する必要がある場合がありますので注意してください。
不正利用への対応については、一旦これで終了です。
最後に、一つ質問です。
このように不正利用が発生した場合、カードホルダーが金額を負担しない仕組みとなっていますが、ではこの不正利用された金額は誰が負担しているのでしょう?
カード会社?保険会社?
よくブログなどでカード会社が負担してくれたとか、カード会社が加入している保険会社の対応でなんとなかったなどが見受けられますが、ほとんどのケースでこの金額を負担しているのは、不正利用されたお店となります。(一部カード会社)
本来は、カード会社がカードホルダーよりお金を回収し、そのお金をカード会社がお店へ振り込むのですが、このような不正利用の場合、チャージバックといって、不正利用された金額はカード会社は誰からもお金の回収ができないのでカード会社はお店へお金を支払わず、お店が損失を負担するとなっているのです。
「不正利用されたけど、お金払わなくてよかった。」などのつぶやきの裏にはその金額分泣いている方がいるということを心に留めておきましょう。
カード会社の明細をこまめにウェブでチェックしておくなど不正利用されないようしておきましょう。
※最近はカード会社の費用削減のために、紙に印刷されたご利用明細書を送付せず、ウェブで確認するタイプのものもあります。
カードを使った明細など、利用者からすると、あまり見たくないという心理が働いているにもかかわらず、わざわざウェブからログインして見るというのはキツイですね。