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クレジットカードにカード番号の記載がない!?今話題の「ナンバーレスカード」ってなに?

公開日

カード番号がカード券面に印字されていないナンバーレスカードを最近よく目にするようになりました。
何のために番号がなくなったのか?メリット・デメリットはどうなのか?今回はそんなナンバーレスカードについて、安全性の観点から解説していきます。

ナンバーレスカードの登場

カード番号がクレジットカードの券面に印字されていないナンバーレスカードを最近よく目にするようになりました。
私の財布にも入っていますが、メルペイカードやPayPayカードがそれに当たります。

クレジットカードの券面には、メタルのICチップと、VISAなどのブランドのロゴ、カード発行会社のロゴのみがシンプルに配置され、パッと見た感じすっきりしたデザインでポイントカードのように見えてしまうほど。
カード番号は、裏面に印字されたものと、アプリで確認できるものがあります。

一方で従来型のクレジットカードは、表面にカード番号や氏名、有効期限などがエンボス加工(銀色の凸凹)がされていたり、ブランドのホログラムがあったり、カード発行会社のロゴが印字がされていたりするなど、一目でクレジットカードだとわかるものでした。

なぜ、ナンバーレスカードが増えてきているのか?

では、なぜこのようなシンプルなカードが最近、発行され始めたのでしょうか?

デザイン上の改善?

クレジットカードの技術革新のひとつ?

セキュリティ上の問題?

いくつかある理由がありますが、最も大きなものは【セキュリティ】上の観点からです。
クレジットカード番号が第三者に渡ると、本人以外でも使用できてしまうためです。
そのため、クレジットカード番号を券面に表示しないようにしたのがナンバーレスカードです。
現在、クレジットカードの不正利用被害が後を絶たず、2022年には被害総額が330億円に達しました。毎日どこかで1億円近い被害が発生しています。
業界としては、何らかの対策が必要であり、ナンバーレスカードの発行がそのひとつとして採用されました。

カード番号の表示がなければもう安全?

私自身もナンバーレスカードを見たとき、安心して使えそうだなと感じました。しかし、クレジットカード番号の記載がないからと言って100%安全なのでしょうか?
まず、不正利用者がカード番号を手に入れる可能性がある状況を考えてみましょう。
ざっくりとしたケースは以下の通りです。

  1. カード番号が盗み見される。
  2. 現物のカードが盗まれる。
  3. フィッシング詐欺サイトでカード番号をサイトで入力し情報が取られてしまう。
  4. カードを使った店でカード番号が漏洩してしまう。

このような形でカード番号が不正利用者の手に渡ってしまうことがあります。
では、それぞれのケースで、ナンバーレスカードの安全性を確認してみましょう。

1. カード番号が盗み見される。

ナンバーレスカードの場合、カード番号は印字されていません。そのため、盗み見やATMなどの装置に仕組まれたカメラでの撮影による情報漏洩を防ぐことができ、安全です。

2. 現物のカードが盗まれる。

ナンバーレスカードが盗まれた場合、リアルのお店での不正利用者は暗証番号(4桁PIN)が必要であるため、安全です。但しタッチ決済でPIN入力がない場合は危険です(いずれも従来型のカードと同等)。
また、Web上のお店でもカード裏面にカード番号が印字されていない場合は、番号が漏洩することがないため安全です。

3. フィッシング詐欺サイトでカード番号をサイトで入力し情報が取られてしまう。
4. カードを使った店でカード番号が漏洩してしまう。

ナンバーレスカードにもカード番号が存在していますが、それが漏洩すると不正利用される可能性があるため、安全とは言えません。特に、ネットでカード番号を入力する際は注意が必要です。
実は先ほどの330億円の被害の90%以上は、番号が盗まれたことによる被害であることから、3番もしくは4番のケースでの不正利用防止効果が薄いとなると、実効性は薄いのではないかと思われます。
もちろん、1番については否定はできませんが、誰かによる盗み見、カメラでの撮影による番号盗用の実例は多くないように思います。

まとめ

従来のクレジットカードと比較して、ナンバーレスカードは安全性が高いとされています。しかし、万全の対策とは言えず、依然としてカード番号の情報漏洩からの不正利用のリスクは残っています。
そのため、ご自身でのセキュリティ対策は引き続き必要不可欠であると言えます。
普段の使用においては、ナンバーレスカードを利用することで安心感を得ることができますが、実際のクレジットカードの不正利用に対する効果については疑問が残ります。不正利用を防ぐためには、クレジットカード情報を守るための基本的な注意が必要です。安全なウェブサイトやショップでの利用を心がけることが大切です。
また、不審な取引があった場合には、すぐにカード会社に連絡することも重要です。


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