2022年のクレジットカードの不正利用被害額は約430億円でした。2021年は約320億円でしたので、約100億円も不正被害は増加してしまっている状況です。カード会社やECサイト側で様々な対策を講じているのですが、なかなか不正被害は落ち着いていません。
そのため、不正被害を減らすためにはカード保有者側の対策も不可欠になっています。そこでこの記事ではカード保有者側が不正に遭わないようにするための法則をご紹介いたします。
クレジットカードの不正利用手口
まずはじめにクレジットカードの不正利用の手口をおさらいしておきましょう。
①何らかの形であなたのカード情報が漏洩する
②そのカード情報を使って、第三者がショッピングサイトでお買い物する
③第三者にモノは届くので、第三者はそれを転売などしてお金を得る
ざっくりいうとこんな手口です。今回の記事は不正の被害に遭わないための内容なので、言わずもがな、そうですね。
では、上の①にある、カード情報を漏洩させないための話をしていきます。

カード情報の漏洩を防げ
不正の被害に遭わないため=カード情報を漏洩させないために、絶対にやってはいけないことは以下の5つです!
- 色んなサイトでショッピングしている
- カード会社や銀行からのメールを信用している
- .電車やバスなどでネットショッピングしている
- たくさんクレジットカードを持っている
- 利用明細を確認していない
1. 色んなサイトでショッピングしている
これ、結構やってる人多くないですかね?実は割と危険なんです。
具体的には以下の危険性があるんです。
①偽サイトに出会う確率が高くなっていまう
②情報漏洩するかもしれないサイトに出会う確率が高くなってしまう
①偽サイトに出会う確率が高くなる
欲しい商品を探すときに、まずgoogleやYahooなどの検索エンジンを使ってる人は特に危ないです。以前にamazonや楽天のフリをした偽サイトが横行していた時期もありました。
そういった偽サイトが検索結果に出てきてそのリンクを踏んでしまった場合、ほぼ本物サイトと変わらない見た目なので、そのまま購入しようとし、偽サイトにカード情報をまんまと抜かれることになってしまいます。
しかも、偽サイトなので商品も届きません。なおかつ搾取されたあなたのカード情報でバンバン勝手にモノを買われます。ダブルパンチですね。
②情報漏洩するかもしれないサイト
サイトはちゃんと購入できる真正なサイトの話ですが、特にニッチなモノを探している場合が該当するかもしれないです。
ネットショッピングではお客様のクレジットカード情報含め個人情報を取り扱うので、ショップ運営者はそれなりのセキュリティ体制がないといけません。
しかし、なかなかそこまでお金のかけられないサイト運営者の場合、運営コストを低く抑えるためにセキュリティの甘いインフラやサービスを利用してしまうことも少なくありません。
こうしたサイトに出会いにくくするためには、使うサイトをある程度限定しておき、そのサイトURLをお気に入りなりブックマークに登録しておくことです。僕の場合は、よく使うネットショッピングはアプリ版をインストールしていて、アプリからしか買い物をしないようにしています。
2. カード会社や銀行からのメールを信用している
これも該当する方は多いかもしれないです。なんとなくカード会社や銀行からメールが来ていたら、そわそわしたり、ちゃんと読まなきゃ、みたいな人もいるのではないでしょうか?
もしそういう人がこの記事を読んでくれているのだとしたら、こう言いたい。
カード会社や銀行が重要なことを伝えようとしていたとしたら何度か同じような件名でメールが来ます!もしそれを無視していても、そのうち書面も届くので、基本斜め読みで大丈夫です!
最近はドメインとかも巧妙にそれっぽいものでなりすましメールを送ってきたりしますからね。
過去に流行っていたのが、カード会社や銀行のなりすましメールにURLの記載があり、それを踏むとログイン画面っぽい画面があって、そこでカード情報や口座情報を抜き取るっていう手口です。
そのフィッシングサイトでも、どこか日本語がぎこちなかったり、ロゴの解像度が低かったりと違和感はあるものの、なかなか見破りにくいので、安易にカード会社や銀行と名乗るメールを信用しないことが大事です。
そうならないためにも、さっきと同じですがクレジットカードや銀行のマイページないしはアプリはちゃんと登録して、いつでもアクセスできるようにしておきましょう。仮にメールがあって怪しいなって思ったら、マイページに行きましょう。マイページのお知らせ欄にも同じ案内が来ているか確認しましょう。
3. 電車やバスのなかでネットショッピングしている
これはなかなかびっくりしたのですが、電車でいきなりクレジットカード取り出してケータイにカード情報を打ち込んでいる人がいるんですよね。
意外に危ないからやめたほうがいいですよ。
周りにどんな人がいるか分からないんですから。絶対にやめておきましょう。

4.たくさんクレジットカードを持っている
たくさんクレジットカードを持っていても、それらのクレジットカードをちゃんと管理できていれば問題ないのですが、”管理”できていないカードも保持しているケースが多いかと思います。
少し前のカードの不正利用においては、ECサイトで使ったカード情報が漏洩して利用されるケースが多かったので、よく使っているカードさえ注意しておけば不正利用から身を守れると思っている人が多いかもしれないのですが、実は最近の不正利用では普段使っていないカードが利用されてしまうケースが出ているのです。
最近はクレジットマスターアタックと言われる手法でカード情報が漏洩していることがあります。クレジットマスターアタックとはいわゆる大量アタックで、カード番号16桁・有効期限4桁・セキュリティコード3桁はいずれも数字で構成されているため、合計23桁を機械的にアタックして有効性のある組み合わせを割り出すという手法なのです。
これにより漏洩してしまったカード情報は、使用頻度に関わりませんので、最近は全然使っていないカードがいきなり不正利用されてしまい、カード会社からの利用確認の電話で気付く、なんてことが頻発しています。
カード会社側から連絡が入れば、まだ気付くことができますが、利用明細も確認していないようなカードだとしたら、不正利用に気付くことができずにそのまま泣き入りなんてこともあり得てしまいます。
保有しているカードの枚数が多ければ、それだけ不正利用に遭ってしまうリスクが上がってしまいますので、ほとんど使っていないようなカードついては解約することをオススメいたします。
5.利用明細を確認していない
前述の内容とも被る部分ではありますが、利用明細を確認していない方はかなり致命的です。利用明細を頻繁に確認していれば不正利用にいち早く気付くことができますし、いち早く気付くことができれば、それをカード会社に申告すれば不正利用されてしまった金額はカード会社が補填してくれます。
逆に利用明細を確認していなくて、不正利用に気付くのが遅くなってしまった場合、それをカード会社に申告したとしても、補填してくれなくなってしまうケースもあります。
いち早く不正利用に気付くことは補填してもらうために、というのでも重要なのですが、いち早く不正利用を把握できれば、不正利用されたECサイトからの商品の発送を止めることもできることもありますので、水際のところで不正利用を食い止められる可能性があります。
みなさんが利用明細を頻繁に確認することで防げる犯罪、そして救えるECサイトがありますので、ぜひ利用明細の頻繁な確認をお願いいたします。
最近はカード会社のアプリなどで利用があった都度通知してくれるような設定もありますので、ぜひそういった設定もしてみてください。
最後に
クレジットカードの不正利用は許されないことです。でも、なかなか国境越えてそれが行われていたりするので、取締りがなかなか難しいのが現状です。
できるだけ不正の被害に遭わないようにするためにも、みなさんの安全なネットショッピングの一助になれれば幸いです。


