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「通販仕入れ業務のお手伝い(仕入代行)」という危ない仕事

公開日

最近「副業」という言葉をよく目にするようになりました。「働き方改革」により、雇い主側の意識も変わり、副業禁止という文言を削除するところも増えて来ています。

労働者側について、副業は、「お金を稼ぐ」という意味合いに加え、自分自身の経験・スキルを伸ばす、ネットワークを広げるという意味からも非常にメリットが多いのは言うまでもありません。

しかし、この理想的な「副業」に関して言うと、高スペックが求められており、それに適うわずかな人たちにのみ拡げられている世界であることが多いようです。そうすると誰にでも簡単にでき、稼げる、いわゆる美味しい「副業」というものは存在するのでしょうか?

コロナ禍以降にSNS上で「通販仕入業務(仕入代行)」という名目で、副業、在宅、空いた時間でできる簡単な作業、高報酬などという仕事の募集を見かけるようになりました。

本当に簡単な作業で、高報酬という仕事は存在するのでしょうか?実のところ通販仕入代行業務については、グレーなものから真っ黒なものまで存在しているようです。例え薄いグレーであっても、この手の仕事をするのは注意が必要で、リスクが伴うためお勧めはできません。

お勧めできない理由

・犯罪の片棒をかつぐ恐れがある
・訴えられたり、損害賠償請求される可能性がある
・通販で買ったモノが家に届かなくなる

通販の仕入れ業務のお手伝いだけで、なぜこんな事になってしまうのでしょうか?
そもそも通販の仕入れ業務(仕入代行)とは、どんなお仕事なのかというところから見てみましょう。

仕入代行のお仕事の概要

会社が指定する商品をネット通販のお店から、会社のクレジットカードで買って、自宅にて受け取ってください。その後、受け取った商品をまとめて会社(もしくは所定の場所)へ送付してください。家にPC(タブレット、スマホ)があれば、空いた時間で簡単にできます。いつもネットショッピングをやっているのと同じ要領ですから、スキルもいらず、誰でも簡単に稼げます。

おおむねこのような内容での募集となっています。とてもわかりやすくてシンプルな業務ですね。
報酬は、1商品につき数百円~数千円。もしくは購入金額×〇〇%。

業務についての会社側からの指令は以下のようなものです。

さて、ここまで来て、なにやら臭い香りがするという方は、ご自分の身を守れる方でしょう。
ただ、ほとんどの方は、何が問題なの?犯罪の片棒って言いすぎでは?と思われたのではないでしょうか?

<問題点>
この通販の仕入れ業務(仕入代行)には、問題点が二つあります。

①渡されたクレジットカード番号が、会社のカードではなく、誰かのクレジットカード番号であること。
まさか、会社のクレジットカードだと思って渡されたカード番号が会社とは関係のないクレジットカードだなんて、誰が疑いますか?

そのまさかが起こっているのが、この業務なのです。

預かったカード番号からは、本当にその会社のクレジットカードであるのかどうかを調べようがありません。クレジットカードの実物を渡されたのなら、カード名義に会社の名前がエンボス加工されているので確認はできます(但し偽造カードという可能性あり)が、カード番号からだけでは誰も確証はとれません。

仮にもらったカード番号に付加情報として、カード名義「〇〇〇株式会社」と記載されていても、カード番号と名義は紐づかないので、確かにその会社のカードだということにならないのです。

クレジットカードA
 カード番号:
 有効期限:28/09(28年9月)
 セキュリティーコード:▲▲▲
 カード名義:〇〇〇株式会社

仕事の依頼人は、他人のクレジットカードを使い、商品を盗ろうという犯罪を企てています。例え知らずといえども、この仕事のお手伝いをすると犯罪に加担してしまうことになります。

②あなた自身の個人情報を使うこと
あなたは今まで犯罪に加担したことなど一切なく、平穏無事、地味で平凡かもしれないが幸せな人生を送ってきたはずです。あなたの氏名も住所も、支払情報や個人情報について、一点の曇りもなかった。ところが、この業務を行った途端、全てが壊れ始めてしまうのです。

通常クレジットカードが使われた場合、カードホルダーへ請求が行きます。そこで身に覚えのない請求だと申し出があれば、不正にクレジットカードが使われたことが判明します。(最近芸能人の方が不正にカードが使われたという記事を見かけます)その際カード会社はお店へ購入者情報の開示依頼を行い、カードホルダー自身が使っていないことを確認します。

カード会社は、カード取引が行われた場合、カードホルダーに代わって店に商品代金を支払います。ところが取引が不正利用であったと判明すると、カード会社はカードホルダーへ請求をせずに、その商品代金の支払いをストップします。(既に店に支払っている場合は返金となる:チャージバックという)

カード会社や保険会社が、不正利用されたカードホルダーに代わって支払いを負担しているなどと誤解されますが、ネットでの不正利用においては、不正利用された店に損害が発生しています。つまり、店は、商品代金の回収ができなくなり、商品を盗られたということになってしまうのです。

そうなると店は、購入者であるあなたの元へ代金の支払を請求したり、お店が使っているシステムにあなたの情報(一部)をブラック登録したりします。ブラック登録された情報は、そのシステムを使っている会社全てでブラック化されるのです。

この時点で、あなたの情報は汚れ、あなたの前にいばらの道が突如現れるのです。
お店からの請求について、「私は、仕入れ代行という仕事をしただけ」だと言い張ることはできますが、支払いを逃れるのは難しい状況となります。

あなたの氏名、住所で購入し、受け取ったという事実で、お店との売買契約は成約となり、あなたに支払債務が発生し、お店はあなたに対して、売買代金請求権を行使します。つまり未払いの商品代金をはらってくれと、取り立ててくるということとなります。今では少額訴訟も簡単にできますし、お店からすると犯罪(詐欺)が行われたということで警察へ駆け込むこともできます。それによりある時突然数人の警察官があなたの家にやってきて、事情聴取されるという可能性もはらんでいるのです。

まとめると

このような形態の通販業務の仕入れお手伝い(仕入代行)をすると、知らない間に犯罪の片棒を担がされてしまい、お店から請求はくるわ、警察からは事情聴取されるわ、通販で必要なものを買おうとしてもブラック登録のためモノが届かなくなるわと、面倒なことに巻き込まれてしまうというリスクがあります。仕入代行業務については、高報酬、誰でもできるなどの甘い言葉に乗らず、注意が必要な業務なのです。


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